知花竜海の音楽凡楽

ロック・レゲエ・ヒップホップ・沖縄民謡などをチャンプルーしたサウンドに、言葉遊びと深いメッセージをちりばめた歌詞で新世代の沖縄音楽を創り続けるミュージシャン/プロデューサー知花竜海(DUTY FREE SHOPP.)が、活動情報や日々のつれづれなどを書いていきます。

【おすすめ!】映画『カラカラ』感想

映画『カラカラ』の沖縄本島上映明日までという事で、まだの方は是非見に行ってみて!
シネマパレット 098-869-4688 上映中~4/5(金) 11:00~12:50
ということで遅ればせながら感想書きます。

外国人旅行者が見た沖縄の体験と、そこで自分の人生を見つめ直す出来事。旅というのは常に自分の人生を見つめ直す時間でもあり、人生の縮図でもありますね。一方工藤夕貴さん演じる移住者の立ち場の沖縄もあり、色んな角度で楽しめる。
一番好きなシーンはクバ傘かぶって自転車でウージ畑を走るシーン。あそこは泣ける。なんかシチュエーション的にも絵的にも、なんか初老の外国人のおっさんが、小学生の頃の自分にオーバーラップする不思議な時間だった。
美しい沖縄と美しくない沖縄の両面がスクリーンに映り込んでいるのが良いです。この切り口はうちなんちゅである宮平貴子プロデューサーならではですね。ただ単にロケ地が沖縄という作品の場合、地元目線で見て微妙なところとかよくあるけど、この作品に関してはカナダ人のガニオンさんが監督なのにそういうところが全くなく、沖縄に生まれ育ったものが描く沖縄という視点がしっかり入っていて素晴らしいと思いました!
ちなみに僕はサザンプレックスで見た時は、客席にお年寄りがものすごく多くて、映画を見ながらあーだこーだとうちなーぐちのおしゃべりが聞こえて来るのが昔の芝居小屋みたいで面白かった。
恥ずかしながら、自分の性別と年齢的に一番感情移入しやすかったのが実は工藤夕貴の旦那役の人で、子育てや家庭というものを構築中の自分にとってウチアタイすることが多く、、、なんというか、打ちのめされた笑。
出演者に知り合いや見慣れた景色が出て来るたびに余計な事を考えてしまったりするのは撮影現地に暮らすものの宿命か笑。

そしてSAKISHIMA meeting (新良幸人×下地勇) による音楽が素晴らしい。
沖縄ミュージックという枠を超えて、世界に通用するワールドミュージックの領域まで達している。
誤解を恐れずに言うと、民謡ではない沖縄の現代音楽がその域まで達したのは初めてじゃないかな。そのくらい画期的な曲。古く、新しく、オリジナリティーにあふれ、感情的で、情景的で、芸術的で、本当に素晴らしいです。
とにかくオススメ!映画は是非スクリーンで見て!!

映画公式サイト
http://www.bitters.co.jp/karakara/

あとこのエピソードは是非読んでほしいです。


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