知花竜海の音楽凡楽

ロック・レゲエ・ヒップホップ・沖縄民謡などをチャンプルーしたサウンドに、言葉遊びと深いメッセージをちりばめた歌詞で新世代の沖縄音楽を創り続けるミュージシャン/プロデューサー知花竜海(DUTY FREE SHOPP.)が、活動情報や日々のつれづれなどを書いていきます。

當山タマシイ貴史という男の話をします。

當山タマシイ貴史という男の話をします。
photo by Pei Pei

當山タマシイ貴史という男の話をします。

まず一方的なファーストインパクトは確か98年、タワレコがOPAにあった時代、その屋上でタワーリングインフェルノというイベントがあって、スキャフルキングとブラフマンをゲストに、当時の蒼々たる沖縄インディーズバンドの面々が出てたた。その時に彼のバンドAnger From Ballを初めて見たと思う。
義足で暴れまくるオイちゃんとジミヘンばりの爆発パーマのタマシイのハイトーンツインボーカルが炸裂するラセンマセの破壊力はヤバかった。衝撃的だった。伝説のコンピ「飛薬」のまさに筆頭、一曲目がAngerだった。サイケデリックな衣装で雑誌Handsの表紙を飾った号はサイコーにかっこよかった。ビートルクラッシャーやJunkey Jap Dogsと共にエイサークルレコーズを立ち上げてリリースしたり、常にAngerはシーンをリードしていた。
同時期、僕自身は高校卒業とともにバンドが解散して国際通りの路上で弾き語りをしていた。高校の先輩だったシャカホットマニアックの伸ちゃんに、もう一度バンドがやりたい思い電話で相談してたとき、伸ちゃんが突然隣にいたタマシイさんに代わった。そして自分がちゃんと思いを持ってやり続けていれば必ずメンバーは見つかるよ。的なアドバイスをもらった。それに背中を押されて自分はDUTY FREE SHOPP.を結成した。99年のことだ。
それから二年後、Handsの編集局にカーミヌクーのサンプルを持って挨拶に行ったとき、ちょうどそこにタマシイは現れた。だー俺もサンプルもらおう。多分それが最初に彼と交わした言葉。

それから何年か過ぎて、沖縄の音楽状況もどんどん変わって行き、タマシイさんは新バンドを立ち上げた。宜野湾海浜公演の何かのイベントで立ち話してて、今度Shaolong To The Skyって名前のバンドを作ろうと思ってるけどどう思う?って聞かれた。ジャンルはAngerのミクスチャー路線とは打って変わって、歌を中心に据えたロックになった。Angerのファンだった自分には最初戸惑いもあった。でもそこからタマシイさんは劇的に歌がうまくなっていく。歌とギターに対する意識の変化が如実に楽曲に現れていた。2007年からPeace Music Festaをやる中で、Shaolongには毎年必ず出てもらった。初期の代表曲であるRe:songが辺野古の浜に放たれた時の感動は忘れない。歌の力は人を動かす。それを体現していた。
もはや昔のようなシーンは存在しなくなり、タマシイさんはシーンを代表してた存在から、唯一無二の孤高の存在に変貌を遂げた。

色々端折るけど、そこから伝説のGUSKUKU ROCK FESを経て、今年6月、島嶼音楽季の参加メンバーとして僕はタマシイさんと台湾で十日間寝食を共にすることになる。台湾での彼はすごかった。原住民の村のお祭りでお年寄り達を前にROCKする姿。飲めない酒を無理矢理一気しながら原住民の皆さんと本気で酒を酌み交わす姿。朝の体操を踊る観光客の輪の中にパッと入っていって一緒に踊ったり、荷物積み過ぎて坂道を上りかねてる軽トラをぱっと走って押しにいったり、思い荷物を持ってる女の子のカバンをパッと持ったり、とにかくいちいち行動がカッコいい。普通の人なら躊躇するタイミングを攻める姿がいちいちサマになる。極めつけは台湾最後のライブの夜、同じく十日間を一緒に過ごした台湾ミュージシャン達と即席バンドでステージに上がり、エレキギターをかき鳴らしながら台湾のお客さん達をぶち上げてる姿はほんとROCKでかっこよかった。多くのものを学ばせてもらった。
そんな尊敬する先輩の本気のバンドの本気のワンマンライブが今週土曜日にあるので行くっきゃないでしょ。俺も行くし、誰か一緒に行く人いたら手あげて!!とにかく多くの人に見て欲しいライブ。きっと、そう思ってる人たちが沢山いるはず。最近カラオケにも入った愛の歌を大合唱しにいくぜ!!

8月20日(土) 
シャオロン・トゥ・ザ・スカイ 「OUTPUT ワンマン VOLUME UP 1」
【出演】シャオロン・トゥ・ザ・スカイ
開場 18:00 / 開演 19:00
◆前売¥2,000(DRINK代別)
◆当日¥2,500(DRINK代別)
-プレイガイド-
前売取り扱い
各プレイガイド(ローソン(L:83499) / eplus )
Output予約:outputop@gmail.com
アーティスト予約 mayonakarecords@gmail.com
問い合わせ:tel.098-943-7031Output 沖縄


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