知花竜海の音楽凡楽

ロック・レゲエ・ヒップホップ・沖縄民謡などをチャンプルーしたサウンドに、言葉遊びと深いメッセージをちりばめた歌詞で新世代の沖縄音楽を創り続けるミュージシャン/プロデューサー知花竜海(DUTY FREE SHOPP.)が、活動情報や日々のつれづれなどを書いていきます。

歌います!『映画 "ゆんたんざ沖縄" 上映会』で

日本の戦後を問う「ゆんたんざ(読谷山)」の若者たち
燃える日の丸の背景にあったものとは?

『映画 "ゆんたんざ沖縄" 上映会』
★12/6(日)18:30~ @読谷村 金城実アトリエ ■入場無料
(上映後は知花竜海のミニライブ&西山正啓 監督を囲んでゆんたく)
金城実アトリエ 読谷村儀間121-1
(ホテル日航アリビラ入口の点滅信号より残波岬方面へ1つ目右折。金城実アトリエの看板あり)
【問】akagawara@mac.com

映画『ゆんたんざ沖縄』
1987年 1時間50分
製作:シグロ
監督:西山正啓


以下映画紹介文はブログ「Sightsong」より引用
http://pub.ne.jp/Sightsong/

映画『ゆんたんざ沖縄』(西山正啓、1987年)は、以前から観たかった記録だ。「ゆんたんざ」は「読谷山」、読谷村を舞台にしている。

映画は、彫刻家・金城実さんが沖縄に到着するところからはじまる。チビチリガマの横に造る平和の像のイメージとするため、集団自決の体験者たちに話を聴く。また、丸木位里・俊夫妻が、「沖縄戦の図」作成のため、山内徳信読谷村長(現・参議院議員)から沖縄戦の実態について話を聴き、さらに集団自決の生き残りである知花カマドさんにモデルになってもらって筆を走らせるシーンなどが記録されている。

こういったことをどう受け止めるかについて、知花昌一さんが語っている―――集団自決に関して文献で学習はしたが、実際に体験者に会ってみると迫真性がまるで異なる。チビチリガマに近づくと泣き出してしまい、身体がいうことを聴かない方もいる。体験のない自分たちの世代は、体験者の声をこじ開けて聴いた以上、それを引き受けなければならない―――という。実際に、チビチリガマで慰霊のため、遺族の方々が遺骨を掘って集めている場面などは、当事者たちの気持ちをごくわずか汲んだだけで、痛くてたまらない。

後半は、日の丸・君が代強制の情勢にあって、卒業式での国旗掲揚に断固として反対する高校生たちの姿が捉えられている。高校の校長は、地元住民の署名や多くの声にも関わらず、「教育指導要領に従うのが仕事だ」として、国旗をあくまで掲げようとする。それに対して、ある女子学生は、「誰が賛成したのですか」「嫌です」と泣きながら日の丸を奪い、外のどぶで汚してから校外に投げ捨てる。他の学生が、「どうしても心の奥底で、国旗は戦争と結びついている。」「他の国の人々に認めてもらえるような国旗になってから、使えばよい。」といった意見を出していたのが印象的だった。

映画が撮られてから20年が経過しているわけだが、まったく状況が変わっていないどころか、軍事や教育に関するものは悪化し、同時に私たちの感覚の麻痺も進んでいるようにおもえるのが恐ろしいところだ。



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