知花竜海の音楽凡楽

ロック・レゲエ・ヒップホップ・沖縄民謡などをチャンプルーしたサウンドに、言葉遊びと深いメッセージをちりばめた歌詞で新世代の沖縄音楽を創り続けるミュージシャン/プロデューサー知花竜海(DUTY FREE SHOPP.)が、活動情報や日々のつれづれなどを書いていきます。

ミュージシャンは食えるのか、その11。バンドへの退路、執着を断つ(後半)

これを機にもう一度バンド人生に戻れるかもしれないという最後の期待をかけて臨んだODDLANDフェス

結果は演奏することなく出演中止

無念なんて言葉では言い表せないくらいのダメージを受けた

数日後、失意にくれる僕にヒカリトカゲのメンバーがある提案をしてくれた。せっかくここまで練習してきたので、一週間後に予定されている対バンイベントで、ヒカリトカゲの枠の中でゲストとして登場してDUTYの曲をやったらどうか。自分からは絶対に言い出せない事だが、本当にありがたい言葉だった。

バンドでライブハウスに出る事自体が、もう何年ぶりだろう。ライブハウスってこんなだったな。普段弾き語りでカフェやバーでの演奏、それか地域の祭りや野外フェスでしかこの何年もやっていなかったので、久しぶりに吸ったこの空気にクラクラした

対バンは主催の385、我如古ファンクラブ、メカルジンという強豪ぞろい。385はボーカルのミヤさんがおめでたの為、ボーカルを色んなゲストがサポートに入り歌うという変則編成だったが、最強だった

ライブは勝ち負けではないが、正直負けた、と思った。誤解の無いように言うが、決してその日のライブや演奏が悪かったという訳ではない。むしろその時の動画見ると、自分で言うのもなんだけど、今見ても震えるくらいかっこいい!!お客さんからも沢山好評を頂いた

もちろん、ヒカリトカゲの演奏もばっちりだった。良いバンドだな、と思った。
日頃から練習やプライベートも共にするメンバーならではの結束力のある音だった。385のステージにゲストボーカルで参加したサキマジュンや米須雄作さんの猫のむぎも嫉妬するくらいかっこいいパフォーマンスを見せた。
と、同時に自分自身がこのメンバーのポテンシャルをまだ本当に発揮させるようなアプローチを出来ていないと感じた。それにはまだまだ時間がかかるし、色んなステップを踏まなければならない。

もし今後ライブハウスを主戦場として更なる高みを目指してバンドで戦っていくなら、サポートを迎えた「バンド編成」ではなく「正式に」バンドを組むしかない。でないと、固定メンバーで何年も毎週練習やライブをしながら経験やモチベーションを共にしてきてるバンドには到底勝てないということを痛感した。

でも、現実的にバンドでやっていけるという状況がない以上、やり方を変えるしか無い。ライブハウスの対バンを主戦場にすることは出来ない、あの晩、僕のバンド人生への退路は断たれた

今日はここまで、次回に続く!
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【今日の動画】

貴重な「海鳴りの島」と「サン」のレコーディングメンバーによる一度きりのライブ映像。ODDLANDではこれに仲村奈月まで入る予定だった。
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【CD販売】
知花竜海関連のCDは全て恩納村おんなの駅にある知花竜海のCDコーナーにて買えます。またシングル「海鳴りの島」と「新しい世界」は県内各CDショップにて注文取り寄せが可能です。

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ミュージシャンは食えるのか、その11。バンドへの退路、執着を断つ(後半)
↓NHK-FM「沖縄ミュージックジャーニー」出演時のインタビュー動画


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